これから妊活をしようと考えている方へ
私は医者でも専門家でもないので、あくまでも個人の体験談として前置きをした上で、周りに話を聞く人がいない人や、これからの事を考えている人の役に立てればと思って共有したいと思います。
情報などは私が各サイトでリサーチした内容や、私が受診した先生の言っていた話を元にしていますので、ご了承の上読み進めてくださいね。
なんて、漠然と思っていたものの
結婚してすぐは夫と2人の時間が欲しいよね とか
今はキャリアが軌道に乗ってるから仕事を優先したい とか
産休手当がない会社だから、今じゃないか とか
夫が転職するから不安定だから待とう とか
正社員になって産休の手当が貰えるようになるまで、数ヶ月は勤務してからかな とか
コロナだから妊娠したら危険もあるし、色々気を遣うから気が乗らない とか
諸々な口実はその時は正しいと思っていたけれど、今思うのはとにかく先送りにせずに、可能なら結婚してまだラブラブな内、若くして結婚したのならその時から気負いなく、子供はいつ出来てもいいねと思えれば良かったという事。
例え、妊活を後でスタートするにしても、自分とパートナーの妊娠能力のチェックや、どうやって準備をしたりしたら良いのかを事前に知っておいて損はないです。
とりあえず、これだけ見ておいてください。
アラフォーの妊活
同世代の友達で子供がいる人は、もうお子さんも小学生になっている人が多いです。
自分は、8年間も何をしていたんだ?と思う事もあるけれど、キャリアであったり、私の場合はイギリスに住むという目標のためにひたすらやれる事をやって、海外旅行や趣味などやりたい事も一通りやってきた8年間なので満足はしています。でも、せめて結婚してすぐに妊活を始めていれば、こんなに大変な思いをしなくて済んだのかな…と思う事もあります。
昔は、生理不順とか婦人科系の問題があると妊娠するのが大変なのかなと漠然と思っていました。自分は生理もちゃんと正しい周期で来ているから、お酒を飲むのをやめて、葉酸サプリを飲んで、避妊しなくなったらすぐに赤ちゃんを授かれるのかななんて大きな勘違いをしていました。(特に、仕事で出張なども多かったので、かなり長い間ピルを飲んでいたので、ピルを止めればすぐに妊娠出来るものかと思っていました…)
今は、周りでも夫側の親戚や友人の奥さん、大学時代の仲の良い友達、私の同僚や、同級生の友達などすぐに思いつくだけで10人程度、赤ちゃんがお腹にいる状況。そんなに同時に赤ちゃんが出来るなら私にも来るかななんて思いつつ、その内最低でも3人は不妊治療をしていたり、しようとお医者さんに診てもらっていました。
周りで妊娠したと聞かされるのは、安定期に入ってから。例え仲が良い人でも、不妊治療が始まってからで、その前に気の遠くなる時間とストレスがあるのを、誰も教えてくれません。
実は、それって日本だけでなくて、イギリスでも話を聞いてみると「実は、お医者さんに3年前から診てもらってた」とか。でも、それを公に言う人は殆どいないからこそ、みんなには赤ちゃんが出来るのになんで自分は…とかって辛い思いをしないといけなかったりするんですよね。
40代や50代のセレブが妊娠!とかニュースで見たりするからまだいけるかな?とか思うけれど、そう言う人たちだっていきなり自然妊娠している人はどれくらいいるんでしょうか?特にハリウッドセレブなんて、いくらお金使えば妊娠出来るんだろうと、今はそう考える様になりました。
妊娠のニュースを聞くと、周りは妊娠しているのに自分には問題があるんじゃないかと不安になったりするけれど、心配する必要なんて全然ないし、理由が分かれば改善出来る事も沢山あるので、自分一人で悩まずに出来るだけ早くお医者さんに相談した方がいいと思います。
親も気を使って「あんまりのんびりしてると歳だけ取っちゃうわよ〜」くらいしか言ってくれなかったけど、もっと早い段階で詳しく誰かに教えて貰いたかったな。これって、ティーンの性教育と同じくらい重要な事だと思うのですが…。学校では、どうやったら妊娠しないかってばかり言われて、実際本当に子供が欲しい時に妊娠するにはどうしたらいいのでしょう?(同じ事を、先にシェアしたYouTubeでも先生が仰っていました。こういった情報も、妊活する前から見ていたら大分違っただろうな…)
幸い、私は同世代で同じ条件の友達が何人もいるので、情報交換をしたり、愚痴を言ったり、お互い励まし合えているけれど、これを1人で乗り越えるのは絶対辛い。いくら、旦那さんと協力するっていってもやっぱり女性の方がプロセスで体力的、精神的にも消耗すると思います。妊活アプリの思う生理予定日に生理が来ないと「妊娠かもしれないから妊娠検査薬を使ってみて!」と期待値を上げられて、検査しても陰性でその翌日くらいに生理が来て痛みと悲しさと、また1ヶ月待たなければいけない焦りに打ちひしがれるっているサイクルを毎月体験しながら、普通の生活を送らないといけないなんて。
そんな訳で、前置きが長くなりましたが、妊活真っ只中のアラフォーの私。まずは、イギリスで妊活を始めるまでの手続きについてご紹介したいと思います。
GPからの紹介状を貰う
コロナが落ち着いてきて、そろそろ普通にGP(地元のお医者さん)に行っても大丈夫かな?というタイミングで受診。私の近所のGPは、コロナ禍に導入されたeconsultというネットで症状を説明すると、お医者さんから電話がかかってくる仕組みになっていました。(そんな事なら、もう少し早く始めればよかった!)
とりあえず、最初の段階として私は2回の血液検査(生理1週間前と生理2−4日のタイミングでそれぞれ)と夫の精液検査をすることに。(夫婦とはいえ、個人の診療なので、夫の予約は別に入れる必要あり)
血液検査のフォームが出来たという連絡をもらって、GPへ取りに行く。その用紙に書いてある予約電話番号が間違っていて、数日予約を取れず、結局NHSに問い合わせて予約電話番号を調べて、受付開始の時刻に電話をして取れる時間で予約。(これも、最初に受付で受けてくれた人には予約不要で開いている時間にくれば良いよと言われたのだけど、生理の予定がズレたのでもう一度電話をしてみたら、ちゃんと時間の予約を入れてから来ないとダメだと言われる)←イギリスあるある
バスに揺られて一番近いNHSの総合病院まで行って、血液検査を受けました。検査自体は、血液検査だけをやっているセクションだったので、採血もスムーズですぐに終わりました。朝一番の予約時間に予約した1回目は、待合室で30分くらい待たされたのに、受付クローズ直前の時間に予約した2回目は誰も待っていないくてすぐに案内されました。
同時期にNHSから「経膣超音波検査」(エコー検査)予約完了の手紙を一方的に受け取ったので(受けるとはGPから説明を受けていなかった)とりあえず予約通りに検査を受けに行きました。これも、たまたま血液検査をしてもらっているのと同じGPの総合病院で、時間帯のせいもあったのか産婦人科はガラガラで、待っている人は1人のみ。(それでも、予約時間に着いても20分以上待たされました笑)
検査をしてくれる人は、お医者さんでは無いので「大丈夫」とか「ここに何かが見えます」とか言ってはいけないらしいので、ちょっとした反応が良い事なのか悪い事なのか凄く気になります。そのエコー検査の結果は、GPに直接届くので返事を待てとの事。
GPから何の連絡もないので、結果を聞きたいと問い合わせたら結果(特に異常なし)と産婦人科への紹介状を書きますと言われる。
数日後、GPから紹介状の準備ができたから取りに来てくださいと連絡があって、取りに行くと、オープンリファーラルという特に宛先がない(自分でNHSかプライベートか決めて良い)形式になっていました。「紹介状は、近くのNHSの大病院の産婦人科宛になると思う」、「リファーラルは郵送で届くよ」って言ってたのも間違ってるし。←イギリスあるある
ここで、初めて妊活のスタート地点に立てました。
この時点で最初にGPに予約の問い合わせをしてから3ヶ月経っています。そして皮肉なことに、私が思い描いていた「今からなら産休手当もフルで貰えるから、子作り開始!」と思っていた時から14ヶ月が経っていました。
プライベートの病院で不妊原因究明(基本検査)
さて、GPからの紹介状をもらってからですが、もしこのままNHSで治療をする場合、治療が始まるまで最大25週間かかる(10人中9人)と書いてあったので、とりあえず会社で入っている保険会社に電話をしてみる事に。
不妊治療(IVF/体外受精)は保険適用外だと言うのは知っていたけれど、聞いてみたら、カウンセリングと不妊の原因を突き止める検査は保険でカバー出来るけれど、治療になるとカバー出来ませんとの事。取り敢えず、最初のカウンセリングの予約をその週に取れるという事だったので、まずは話を聞いてみることに。
保険は私の名義なので、産婦人科医とのカウンセリング予約で夫はただ付き添うだけ。という事になりました。それにしても、その週に予約が取れるなんて、分かってはいるもののNHSとの差に愕然とします…。
夫には「精液検査の結果を、詳しく電話でのコンサルをします。」とようやくNHSから手紙が来ました。(またしても一方的)
1回目の診察
そして、プライベートのお医者さんに行ってきました。早速簡単な検査(子宮頸部チェックとクラミジア抗体検査)と「もう少し詳しく調べたいから」と、再血液検査の手続きをしてくれました。
私のみかと思ったら、ちゃんとカップルで記録に残してくれて、夫の方は一度検査をしたら後は生活習慣を変えること意外に出来ることはないから、若いんだからとにかくハッピーにストレス溜めないようにとアドバイスされました。
その時のアドバイスは「まずは、週2回、排卵期は2日に1回(Day9から19)の仲良しをしてください。」と言うものでした。
2回目の診察
2回の血液検査が終わって、2度目のプライベート産婦人科医の診察。この予約は自分で入れないといけなかったらしく、血液検査の結果が出たら連絡くるのかな?と思って待っていたので、少し遅くなってしまいました。先生に確認したら、血液検査の結果はテストの後3-4日後には結果が分かっているとの事。
NHSとかだと、結果が分かって返事がくるまでに何ヶ月も掛かったりするので、そこで凄い時間のロスが生まれてしまうのだけれど、自分でもっと積極的に聞いていかないと時間だけがどんどん経っていってしまいますので要注意です。
血液検査では、LH値, プロゲステロンは異常なし。しかし、FSH(卵胞刺激ホルモン)値が1回目の検査では許容範囲の中でも少し高めで、今回の血液検査ではその基準を超えていたので要注意との事。でも、これは生理のタイミングでたまたま少し高めだったのかもしれないので、検査されていなかったAMH値(抗ミュラー管ホルモン)の検査と共にもう一度確認することになりました。
ちなみにFSHとは、卵胞の発育を促すものだそう。ちなみに日本産婦人科学会とイギリスの正常値は多少違います。
異常高値の場合は、卵巣性無排卵の可能性があるそうですが、一応今回の血液検査の結果では、一応排卵はされているのが分かっているので、そこまで心配しなくても良いみたい。AMH値という卵巣予備機異能検査は、検査されていなかったらしく再度血液検査をすることになりました。
あとは、次の段階として「通水検査」という子宮を生理食塩水で充満させてポリープの有無や、卵管の通りを確認する検査をすることになりました。これは、今行っている病院では設備がないのでロンドン市内の別の病院に紹介状を書いてもらえることになりました。「この検査は、生理の後すぐにした方が良いから、すぐに紹介状だすね」と言ってくれました。
ちなみに、「超音波下子宮卵管造影検査」という検査もあって、通水検査と要領は同じだけれどカテーテルを挿入して卵巣と卵管の位置を調べる検査があって、こちらは検査後に激しい痛みを感じることががあるそうです。友人は、この検査をやってその後妊娠したそうなので、こっちの方が良いのになと思いつつ、通水検査も検査後は卵管の通りが良くなって実施後に妊娠しやすくなるそうなので、それも期待しつつ。
でも、先生からはとりあえず原因究明して、少しでも早く妊娠する可能性の高いIVF治療(体外受精)を考えた方が良いと勧められました。
日本だと、IVFは1回50万円程度するそうですが、イギリスでも最低3,500から5,000ポンド程度はするようです。時間も労力も掛かって良い!と頑張れるのであれば、40歳まで3サイクル分の治療はNHSで無料にて受ける事も可能です。(でも、一度プライベートで治療を開始したらNHSには戻れないので要注意です)
プライベートで体外受精の治療を受ける場合は、HFEAというサイトでイギリスの体外受精治療をしてくれる病院の成功率、患者さんの評価の載ったリストを見ることが出来ます。このサイトを使って、自分のお財布と相談してお医者さんを決めることになります。
パッと見た感じで、評判が良さそうなロンドン市内の病院だと1サイクル5,500ポンド(約83万円)くらいはかかるみたいです。またしても、お金がないと成功率の高い病院で治療してもらえないという貧富の格差が恐ろしい…。
プライベートの病院で卵管造影検査
通水検査だと思って紹介された病院(ロンドンにある、高級なプライベートの病院が連なっている一角にありました)に行ったら、卵管に蛍光剤を流して管の様子を観察する卵管造影検査でした。
検査の前に、事前に案内された通り痛み止めを飲んでいきましたが、結構地味に痛かったです。その日は、家に帰ってからも結構激しい痛みに苦しみました。
お医者さんから、検査による感染を防ぐ坐薬みたいな抗生剤を貰いましたが、日本みたいに丁寧な使い方の紙とかもないので、どうやって使うのか分からず(笑)検査したから膣剤だとは思うけど、坐薬だったら困るな(笑)と、薬の名前をネットで調べても分からないので、仕方なくお医者さんの男友達に「前と後ろどちらに使うものなのか」聞きました(笑/結果、膣剤でした)
3回目の診察
そして、卵管造影検査と血液検査の結果を持って、プライベートのお医者さんで最後の診療。
この日を迎えると、もうお医者さんには診てもらえないので凄く心配していましたが、とりあえず私の検査結果自体には、問題は見つからなかったのであとは引き続き頑張りつつ、出来るだけ早く体外受精のプロセスに進みなさいと言われました。
最後に言われた「40歳までに1人、子供を産むのを目標に頑張りましょう」と言われて急に現実的になりました。
実は、今年から会社で加入している保険の制度が変わって、不妊治療にも保険が適用される事に!保険が適用される病院にした方が良いと思い、保険会社が変わるのを待って、保険が適用されるIVFの病院を見つけるところまで進みました。ここで、お医者さんに診て貰い始めてから、9ヶ月経っています。
今まで妊活だと思っていたのは…?
今思えば、基礎体温を測って、妊活アプリと排卵日予測検査薬を使って排卵日を狙い撃ちしようとしたり、妊活カップを使ったりしていただけの、自分で「妊活を開始した」と思っていた最初の1年は、妊活じゃなかったんだなと思います。
アプリや基礎体温も全てじゃないですし、逆にそれに頼ると全然タイミングが合わなくて妊活の本質を失いがちになるので気をつけてください。
ここまで来てようやく気がついたのは、実際の妊娠する仕組みと詳しいタイミング(排卵検査、排卵日、受精)を理解せずに妊活は出来ないという事。
当たり前の様で、一番重要だと思います。
そして、自分の健康や食生活など見直すべきところも沢山ありました。そう考えると、本当の妊活が出来た周期は3回くらいしかない。と、いうか正直なところようやく始まった様な気がします。
基本検査でかかった費用
ちなみに、プライベートの病院で不妊原因究明として保険が効いた分の内訳はこちら
(NHSは全て無料です)
これからどうするのか
ここまでで1,950ポンド程度(約30万円)掛かってるので、保険なしでプライベートの病院で診療してもらうのって本当に大変だと改めて実感。
今までに、ビザを取る為に弁護士に払った費用も途方も無い金額だったけれど、こちらも原因究明だけで治療なしでこの値段は結構痛いです。
IVFも保険が効くといっても全額ではないし、1回のIVF治療の成功率は19%程度。何回かするとなると、その都度80万円程度掛かる。
何回までやるつもりなのか、治療を始める前に考えたほうがいいんじゃないか とか
夫婦二人で生きていくのを前提に人生再設計しようかな とか
地球温暖化を防ぐには少子化が有効なんだから、自然の流れに任せたほうがいいのかな とか
また近い内に日本の家族に会いたいから、妊娠すると行きづらくなるな とか
実は、夫と話し合っている内にまた様々な口実が生まれてきて、IVFの治療開始がちょっと億劫になってしまっていました。でも、ここまで来たからには夫婦だけの人生を考えるのはIVFまでやって悔い無いところまでやってからでも、遅く無いのかなと思っています。
知識を持った上で、どうするかは本人次第ですが、私は妊活がどういうものなのか早く知りたかったなと思いました。若い人たちが、将来私たちみたいな大変な思いをしなくて済むように、妊活とはなんなのかを是非教えてあげてください。